クレーンの電動化は可能?現在の油圧システムから考察

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昨年、Liebherrから電動化クローラクレーンが販売開始されました。

では国内クレーンには電動化、EV化の可能性はあるのでしょうか?

現在のクレーンが動く仕組み

現在の移動式クレーンは全てディーゼルエンジンの回転する力を使い、油圧ポンプを回すことで稼働しています。

エンジンによって回された油圧ポンプは作動油タンクから作動油を吸い込み、高圧の圧油を送り出しウィンチなどのアクチュエータを作動させます。そして仕事を終えた圧油は作動油タンクへ帰って行き、また油圧ポンプに吸い込まれます。

電動化するには

現在の高い水準の油圧システムを流用して、電動化するためにはエンジンを電気モーターに置き換えて油圧ポンプを回したら良いのです。

実際には上図のように複数のポンプを大きな1つのモーターで回すよりも、それぞれのポンプに見合ったサイズのモーターで回すような構造になるとは思います。

このような構造の方が必要なモーターのみ駆動させれば良いので効率が良いのではと思います。

バッテリーの搭載

Liebherrはエンジンをモーターに、燃料タンクをバッテリーに置き換えましたが、記事の中では配置箇所が自由度を増すため重量バランスなどを考慮しやすいと有りました。

リチウムイオンにしろ鉛にしろ、バッテリーはどうしても重量があります。しかし、クレーンという重量をうまく使って荷物を吊り上げる機械とってバッテリー配置箇所を自由にレイアウトできるというのはメリットにもなり得ます。

燃料漏れの恐れのある燃料ホースはなるべく短くしたいでしょうが、EV化を検討する際には絶縁被膜を巻かれたケーブルを取り回すだけでいいのですから。

バッテリーの進化に期待

バッテリーの容量とモーターの出力はまだまだ進化の途上と言われており、世界的に普及しているリチウムイオン電池もいつまで世界のトレンドにあるか誰にもわかりません。

毎日のように更新されるテクノロジー関連のニュースを見ていると、いつかはEVクレーンが日本でも見られるようになるかも?とニヤニヤしながら妄想してしまいます。

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