タダノ株式会社は、2050年のカーボンネットゼロ実現に向けた新たなステップとして、有線式電動CC 88.1600-1を開発しました。この革新的なクローラクレーンは、最大吊り上げ性能1,600トンを誇り、作業中のCO2排出をゼロに抑えることが可能です。
製品の特徴
このクローラクレーンの開発は、環境負荷を大幅に軽減しつつ、優れた作業効率を維持するための重要な取り組みです。主な特徴を以下にまとめます。
• CO2排出ゼロの実現
系統電源を使用し、電動モータで油圧ポンプを駆動することで、作業中のCO2排出を完全にゼロに。
• 年間55トンのCO2削減
モデル作業に基づいた推定値で、既存製品と比較して大幅な排出量削減が可能。
• 既存モデルの電動化も可能
エンジンドライブコンテナを電動ドライブコンテナに置き換えることで、現場に応じた柔軟な対応を実現。
主な仕様
以下は、CC 88.1600-1の主要な技術仕様です。
項目 詳細
入力電源電圧/周波数 三相交流 6.6kV / 50Hzまたは60Hz
必要電源設備容量 約1,030 kVA
ケーブル長さ 約100 m
電動機 390kW三相誘導電動機
インバータ 高圧ダイレクトインバータ
発売開始時期 2025年夏(予定)
環境への貢献と風力発電分野への活用
タダノグループは、持続可能な社会の実現を目指して、以下の長期環境目標を掲げています。
• 2030年までに事業活動におけるCO2排出量を2019年度比で25%削減。
• 製品におけるCO2排出量を35%削減。
• 産業廃棄物排出量を50%削減。
今回のCC 88.1600-1の開発は、風力発電設備の設置作業にも最適で、特に港湾施設でのパーツ先組み(プレアッセンブル)作業での利用が期待されています。
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